SNS誹謗中傷…「泣き寝入りしない」ための慰謝料請求ガイド

SNSが生活の一部となった今、Instagram、X、TikTok、YouTube、LINEオープンチャットなどで、匿名を利用した誹謗中傷が後を絶ちません。

「バカ」「キモい」などの軽い悪口から、学校・職場の悪評、写真の無断投稿、根拠のない噂の拡散まで、その被害は深刻です。

特に若い世代は、友人や知人との関係がSNSを通じて広がっているため、1つの悪意ある投稿が一瞬で周囲に広まり、精神的にも大きなダメージを受けやすいのです。


誹謗中傷は「違法」です

「ネットだから何を言ってもいい」という考えは大きな間違いです。

SNSでの誹謗中傷や晒し行為は、名誉毀損罪(刑法230条)や侮辱罪(刑法231条)プライバシー侵害に該当する可能性があります。

また、民事では慰謝料請求が可能です。

慰謝料の金額は被害の内容や拡散の程度、精神的苦痛の度合いによって変動しますが、数十万円〜100万円以上の請求が認められたケースもあります。


慰謝料請求までの流れ

① 証拠を残す

  • 投稿やコメントのスクリーンショット

  • 投稿URL、ユーザーID、日時

  • 拡散状況がわかる画面(いいね数、リツイート数など)

    ※削除される前に必ず保存しましょう。


② 削除依頼

  • SNSの通報機能で削除申請

  • 運営会社の削除依頼フォームを利用

  • ただし削除だけでは発信者特定や慰謝料請求はできないため、証拠は必須


③ 発信者特定

  • プロバイダやSNS運営会社に対し、発信者情報開示請求を行う

  • IPアドレスや契約者情報を取得し、投稿者を特定


④ 慰謝料請求

  • 特定した相手に内容証明郵便で請求書を送付

  • 合意できない場合は裁判へ


若者が誹謗中傷に遭いやすい理由

  • SNS利用時間が長く、トラブルに巻き込まれやすい

  • 学校・バイト先・友人関係などリアルなつながりがSNSに直結

  • 自撮り写真や日常を投稿する習慣が多い

これらは情報発信の自由さと同時に、攻撃されるリスクも高めます。


実際の事例

  • 高校生がLINEオープンチャットで根拠のない噂を書かれ、スクショがSNSで拡散

  • TikTokに無断で撮影された動画が投稿され、容姿を批判されるコメントが殺到

  • 大学サークルでの出来事がXで晒され、就職活動にも影響

いずれも証拠保存から発信者特定、慰謝料請求まで進められたケースです。


まとめ

誹謗中傷は「受け流す」だけでは解決しません。

放置すれば被害は拡大し、精神的にも追い詰められます。

だからこそ、証拠保存 → 削除申請 → 発信者特定 → 慰謝料請求という流れを知っておくことが重要です。

泣き寝入りせず、あなたの権利と未来を守るために、正しい行動を選びましょう。

そして、困った時は一人で抱え込まず、専門家に相談してください。